ユーフォニアムを説明しよう、その2。

前回の「ユーフォニアムを説明しよう」に、思いのほか多くのコメントをつけていただいたので、改めて御礼を申し上げますとともに、コメントへのお返事もこちらでさせていただきます。id:ZO353様、id:intelligentsia様、id:dorita様、id:Kikyo様、ありがとうございました。

コメントをいただいての感想は「楽器の説明は難しい」ということと「“ユーフォニウム”と“ユーフォニアム”の違いは何だろう」ということです。

まず、「楽器の説明は難しい」についてです。ユーフォニアムの場合、一般的に知名度が低いこと、よって、1回では「ユーフォニアム」という言葉すら伝えるのが困難で、ほぼ必ずもう1度発音して伝えなおすこと、および「ユーフォ」と呼ばれることから未確認飛行物体のイメージが最初に浮かぶことが多いだろうということが、説明の難しさになっているように思います。

ということで私自身は、第一のレベルとしては「とりあえずだいたいのイメージだけ把握してもらえばよい」ということを目標にしています(「目標にする」というほど大げさなものでもないですが)。そして、「ユーフォニアム」という言葉を知っている、あるいは聞いたことがあるという人と出会うと、嬉しさのあまり手を取り合って踊りだしたい気持ちになります。さらに、「吹奏楽をしていたことがあったので見たことがある」という人と出会うと、そのまま10分くらい踊り続けたい気持ちになります。もうひとつさらに「ユーフォニアムを吹いていたことがある」という人と出会うと、それはそれはもう空まで飛んで行きかねない嬉しさです(id:dorita様に対して、すごいラブコールになってしまっていますね)。

ただ、ユーフォニアムの場合はそのような事情があるのですが、それぞれの楽器でそれぞれの難しさがあるのだなぁ…と思いました。

id:ZO353様、id:intelligentsia様はパーカッションとのことですが、「打楽器」という呼び名でまとめてしまうのもどうかなぁ…と。id:Kikyo様はオーボエとのことですが、遠目で見るとクラリネットとよく似た形状なのにその魅力や役割がまったく違ったりしますし…。

その他の楽器も、説明するにあたって、それぞれなりの難しさがあり、いかにその魅力を伝えるかということは重要なことだなぁと思った次第です。その時に、もちろんどういう形で、どういう音楽編成の中で楽器と関わっているのかということで若干違ってくるような気もします。管打楽器の場合、吹奏楽の中で語るか、管弦楽の中で語るか、ジャズその他の中で語るか、ソロとしての魅力を語るかということでも違ってくるように思いますし、ユーフォニアムの場合は、吹奏楽(ウィンド・バンド)の中で語るか、ブラスバンド(ブリティッシュ・スタイルの金管バンド)の中で語るかということで割と大きく違ってきます。

…いろいろと書きましたが、難しく考えなくても、基本に「楽器は素晴らしい! 好き!」という気持ちがあれば、その気持ちだけでも伝えられれば十分かな…と思ったりします。しかし、何をするにあたっても、「気持ちが一番大切」というほかに、プラスアルファを求めたい気持ちもあって、「楽器を説明する」という場合に、その「プラスアルファ」が何なのか…?とも思います。

もう少し考え続けていきます。

次に、「ユーフォニアム」と「ユーフォニウム」について。

英字表記するとEuphoniumなのですが、可能な限りで(文字化けしない範囲で)発音記号を辞書から記述すると、[jufouni*m]です。で、*の部分に発音記号として入るのが、「eを180度回転させた記号」です(ちなみに最初に表記した記号も厳密には「j」ではないが、今回この箇所については問題にしていないということで、仮の措置ということで一番見え方が近い文字を使ったということでご容赦下さい)。

この「eを180度回転させた記号」は、手持ちの辞書を片っ端から探すと、「口をあまりあけないでアーでもなくウーでもなくぼんやりと発音するのを弱く短く発音する。単語のはじめと終わりで弱い「ア」のように聞こえ、単語の中間では弱い「ウ」か「ア」のように聞こえる」などの説明があります。例えば「about」の「a」や「America」の「A」「a」、「today」の「o」、「lemon」の「o」「element」の「e」(2番目と3番目のe。冒頭の発音は「e」)など。

…あれ? 私、英語が得意でないのに、なぜこんなに家中の辞書を引っ張り出してきているのだろう。しかも話題は発音記号のことではなかったはず…。

とりあえず「ユーフォニウム」と「ユーフォニアム」は、どちらでもよいのかなという結論…ですが(英語を専門的に正しく発音しようという話とはまた全然違う話のような気がするので)。

コメントを読ませていただいたところ、内部では「ユーフォ」で通じるみたいですね。問題はある事情で全部言わなければならなくなった時に、どちらで呼ぶかはそれぞれで、コメントをいただいた方の中では「ユーフォニウム」の方が多かった…ということでしょうか。

…以上、なんだか必要以上の気合いで記述してしまったような気がします。そんなところで。